家にいるときは毎晩天竜川の堤防を歩くのだけれど、この時期は風がビュービュー吹き付けて、耳が痛くなります。
     だから、ニット帽を深めに被り、厚い手袋をして出掛けます。
     遙か先にある、天竜川に架かった橋をめざすのですが、出発前には気力を絞り出さなければなりません。
     でも、これを止めてしまったら自分に負けることだと思い、楽をしようとする身体に鞭を打っているのです。